「ナガタが気になる会社に会ってきたよ」シリーズです
鹿児島にて活動するナガタが、話したい人のところにいって色々ノウハウを聞いて回る全国行脚インタビューです。
毎回無駄話にも花を咲かせ、企画目的も雑にお伝えするのに皆さん優しく迎えてくれる、ナガタ愛されインタビューです。
福岡の技術集団オルターブースとは
.NETやMicrosoft AzureをはじめAWS、さくらのクラウドといったクラウドを駆使したWeb開発を得意とする高度な技術を有したベンチャー企業。第5弾となる今回のインタビューではオルターブースCEO小島淳さんと同COO藤崎優さんにお話をうかがった。
※本記事は後半記事となります。前半記事はこちらからどうぞ。
オルターブース流RESTfulな組織
オルターブースでは弊社(unimal)同様、大きく自社サービスの運営開発と受託業務という2つの仕事がある。受託が先か、自社サービスが先か、取り組みの順番は違えど、こういった形態を取る企業は少なくない。自社サービスで技術アピールや将来への投資をし、受託で他業種のノウハウをゲットしたり安定的な収入を確保したりする。理想的なようだが、実際受託業務はクライアント業務になりコントロールが難しかったり、それぞれのバランスに困ることもある。

ナガタUNIMALとUNITOPIの人
案件を断ることってありますか?

小島さんAlterbooth CEO
端的にいうと「やりません」「できません」は言わないですね。でも結果として、リソースの問題をはじめ様々な理由でお断りするケースはあります。リソースとしては自社サービスの運営や開発があるので、半分ぐらいは自社サービス向けに確保できるようにしてます。

ナガタUNIMALとUNITOPIの人
弊社(unimal)でも自社サービスと受託どちらもやっていて、なかなかバランスに困ったりするんですがどうですか?

小島さんAlterbooth CEO
バランスはたしかに難しいですね。
オルターブースでは、この人が受託・この人は自社サービスといった「人」で割り切ることはしません。全員がそれぞれに関わっています。理由があって、案件を属人化させてくないというのと、「人」で割ると負荷バランスが悪くなりがちだからです。
組織が小さいからできるのかもしれないですが、縦と横が升目状につながった組織になっていて、僕らは「RESTfulな組織」と呼んでいます。みんながAPIで、機能=人のようなイメージです。それぞれ人が機能を持っていて、案件に応じて機能を当てていく感じですね。
※API … アプリケーションプログラミングインタフェースの略。呼び出されて機能などをこなした後結果を返す。(正確にはそのインタフェースの仕様を指す)
疎結合のように思える仕組みではあるが、実際はチームとして成熟されていないと厳しい組織構成だ。それぞれの専門分野を持ち合わせ、かつチームとして・個人として両方の意識を持ちながらインプットをし続ける必要がある。オルターブースのメンバーと接するとそれぞれの信頼(尊敬)関係が伺えて、絶妙なバランスで成り立っている。
本気のソース作り。「MySauce Factory」
「これ、うちでやってるサービスなんです」といいながら、おもむろに小島さんがソースを見せてきた。ここでいうソースとはプログラムではなく、醤油・塩・ケチャップ・ソースのソース。Sourceではなく、Sauce。
イベントでもとても注目され、ジョークサービスかと思いきやガチの裏側(システムと運用)は反響がとてもよいらしい。実際イベントで焼肉のタレを配るというインパクト。
ソースの常識を変える。あなたの「コレ、好き!」を作るお手伝い。MySauce Factory(マイソース ファクトリー)

小島さんAlterbooth CEO
これなんのサービスかっていうとオリジナルのソースをインターネットで作れるっていうサービスなんです。

ナガタUNIMALとUNITOPIの人
色々突っ込みどころはあるんですけど、ちなみにこれどのぐらいコントロールできるんですか?

藤崎さんAlterbooth COO
例えばこれは焼肉のタレなんですけど、甘さ・辛味などを段階で調整できる感じです。

小島さんAlterbooth CEO
将来的には調整できるパラメーターや、原材料設定など、どんどん増やしていきます。

ナガタUNIMALとUNITOPIの人
食品加工業ですよね(笑)

小島さんAlterbooth CEO
そうなりますね(笑)
なぜこれをやっているかっていうと、システムの話になるんですが、システムはユーザーインタフェース、メインシステム、工場管理と大きく3つのモジュールで成り立っているんですね。ただこの全体的な仕組みはいろんな業種やビジネスに対応できるんです。その一例として、うちではこういうサービスを実現しましたよっていう。

ナガタUNIMALとUNITOPIの人
なるほど、ひとつのチュートリアルなんですね。サービス自体が。

小島さんAlterbooth CEO
そうです。支えている技術をアピールできますし、様々な技術をパッケージングして提供できます。
たとえばアジャイルの仕組みや、マシンラーニング、メールマーケティング、脆弱性診断がはいっていたり、クロスプラットフォームで動くモバイルアプリなどですね。
またデザイン面に関しては、「デザイン」ではなく、「デザインアーキテクト」という言葉を僕らは使っています。単純にビジュアルデザインをするのではなく、「情報の精査や情報の解析までやりますよ」っていうのが僕らの考え方です。
デザイナーの松本さんはキャリアとしてのスタートはビジュアルデザインだったが、その後通販系のweb制作に携わる中でアクセス解析などディレクター兼デザイナーとしてのキャリアを積んでこられた。また技術系コミュニティに出入りすることでクラウドサービスを触るきっかけになったそう。実際にレンタルサーバーではなく、Azure Web Apps(WebサイトやWebアプリケーションをホストするために最適化されたPaaS)をつかって構築し、デザインだけでなくインフラも含めた最適化まで考えることができるようになったという驚きのキャリア。
ビジュアルに左右されるフロントエンドにおいて、リリースマネジメントや構成まで考えることができ、ビジネスロジックの上流工程から下流工程まで全て参加できる。これがオルターブースのデザイナー。
まだまだ本気じゃない。
今後ソースだけでなく、アロマやドッグフードなどの展開も見据えている。
「ただ、ソース本気で作ってるけどまだまだ本気じゃない。もっとすごいのを用意している。」と語る小島さん。

小島さんAlterbooth CEO
本当に僕らの技術の集大成をいま用意している。まだ言えないけど。業界も大きく、その業界のスタンダードを覆すものだと思っています。
MySauce Factoryというインパクトマックスで驚かしてくれたオルターブースが用意する、更に本気とサービスとはなんなんのか。知りたくてしょうがないが、まだ言えないとのこと。今度飲み会の場ででも聞けたらこっそりお伝えする。
まとめ
タイトルはオルターブースCEO小島さんがおっしゃった「夢があればブラックじゃない、レインボー」からいただいたのだが、実際「夢があればブラックじゃない」っていう言葉自体のブラック感は半端ない。ただこれはしっかりお伝えしたいのが「確かに辛いこともある、大変なこともある。でもそれ以上に技術を追い求め、コミュニティに参加し、自分の探究心を120%加速させることができる喜びには変えられない」そう思えるメンバーで成り立っているのがオルターブースであり、それを羨ましいと思えるエンジニアは是非オルターブースの門戸を叩いてほしい。ナガタが勝手に思ったことなので採用される保証はないけど、きっとウェルカムだと思う。
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